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「 熱の日々 」
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・夜道を歩いていたら、


「っようよう、久しぶり。何してんの?最近どうよ?」

「ん、俺?おう fxxkin' worker だからよぉ、お盆も仕事なワケ」

「オイなんだよそれ~、マジ fxxk だな」

「fxxk」「fxxk」「fxxk」


警察呼ぼうかと思った。



・蟲が厭だ蟲が厭だ蟲が厭だ

蝉は無責任だ。啼くだけ啼き明かしては、
その辺でのたれ死ぬ事に美学を感じているのだろうか。

子供の頃から嫌いだったので、
このあたりに居る蟲は一斉にどこか遠くに行ったらいいのに。と思った事がある。
でもこの部屋、この家、この場所の、至る隙間に潜んでいるであろう蟲の総量を想像し、
それが大移動する阿鼻叫喚を空に描いて

ますます蟲が嫌いになった。



・クローゼットの中だけ別世界のように暑い。
この暑いなか更に暑い。
面白いので不必要に開けたり閉めたりしていて快感に

ならない。着る服がみんな熱い。

昔デートの日の朝、お気に入りの服を引っ張り出したら皺だらけだった。
(そう、人生において本当の勝負というのはそうそう無い。皺にもなるさ)
慌ててアイロンをかけ、皺が気になるので念入りにかけ、
やっぱり皺が気になるので裏返してかけ、
当初そんな事態は予定に組まれていなかったのでみるみる出かける時間になり、
アイロンをかけた服をそのまま着た。その時も熱かった。

暑さで抉った傷が痛い。
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