・「認めたくないものだな。自分自身の若さゆえの過ちというものを・・・」
という台詞は、実際に言うと語呂が非常に悪い。
文を2つ以上に区切る場所がよく分からないので一息で言う必要がある。
そして、一息で言うには長い。ポツリと呟くには長台詞過ぎる。
語呂の悪い言葉が名台詞として定着しない中、この言葉が何十年も生き残っているのは、
熱烈でちょっと執拗なファンの多い作品での台詞で、しかも熱烈でちょっと執拗なファンの多いキャラクターの台詞だから、
というのもあるだろうが、それよりも何よりも、
自分自身の若さゆえの過ちを認めたくない人が実際多いから、というのが一番の理由かもしれない。
ふと昔の事を思い出してはそんな事を考えた。
・音楽番組で見たCHEMISTRYの二人はなかなか話が面白かった。
カッコよくて歌がうまくて話が面白いなんて一体何のつもりなんだ。
「人は良い所もあれば絶対どこかに悪い所もある、vice versa」みたいな話をした時、
この「全体ではプラスマイナス0」という現象を「エネルギー保存の法則」とか呼んでいた。
たまにこう、こちらが必要もなく困ってしまうほど非の打ち所の無い人を見るが、
そのたびにその人の、絶対外からは見えない、あるかどうかすらも分からない、
もしあるとしたらそれはエネルギー保存の法則から考えて途轍もなく邪悪な、
「裏」の部分を考えてゾッとしたりする。
「エネルギー保存の法則」は物理法則であり、物理法則は未来・過去・現在、
いついかなる場所においても変わる事の無い普遍的法則なのだ。
カッコよくて歌がうまくて話が面白いといえばT.M.Revolutionの西川貴教だ。
また歌手だ。この3つが揃った人は歌を歌いだすのかもしれない。
幸いにも彼らはとても遠い所にいるので、「裏」を見るには地球を半周くらいする必要がある。
近くにいる人は、首を少し伸ばすだけで、表も裏も見られるほど近くにいる人なら。
うまく隠された繋ぎ目を探したり、他より薄い部分を調べたり。
人間は毀れ易い。装甲が剥れ易い。
そしてその向こうは、不思議な弾力に満ちた何かが詰まっている。
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