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「 月が交う 」
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・呑めない癖に背伸びして居酒屋に行った時の話。また行きたい。ここには。


Date: 2006年10月15日 04:33

・服を買いに行ったが、絢爛な布地を前にして全くインスピレーションが沸かなかったので、浮いた金を持って居酒屋に行った。
どこのどんな居酒屋かは、残念ながらここで言う事はできない。
何故なら、「あんまりお客さんが来るとオレ、疲れちゃうから」人に教えないでくれとオジサンに釘を刺されてしまったからだ。

狭い店内に所狭しと並べられた焼酎の壜が客と店主を隔てる。JINRO、チャミスル、しまむらさき、そして自分の座った席の目の前には、偶然にも 自分と同じ名前の壜が控えていた。何かの縁かもしれない。まあ焼酎に使われそうな名前であるからそこまで霊感は感じなかったけれど。

縁。店主もそんなことを漏らしていた。と同時に「もう会う事は無いかもしれないけれど」とも言っていた。見知らぬ人と会っては別れて、を断続的に繰り返す経験があまり無いからその心を伺うことは出来ない。しかしそんなに一見さんのいる店では無さそうだ。
自転車でふらふらしているうちに着いたんですよ、という自分の言葉を受けての科白なのだろう。本当は住所をすっかり調べ上げ、多少迷いはしたが(住所しか知らなかったので)位置の目処はついていたし、どんな店かも知っていた。
そんな予習っぷりを隠したかったのは何故だろう。案外東京ってどこでも自転車で行けますよね、荒川沿いに行けばディズニーランドにも行けるんじゃ ない?いやいやそれは、遊ぶ気力無くなっちゃいます、だから折り畳み自転車なんじゃない、ああそうか!という会話をしているうちに、そんな事はどうでも良 くなってきた。


又来ます、と言ってぼんやりとした明かりを背中の向こうで閉じ、夜と現実の町に足をつけた。秋風が上気した顔に気持ちが良い。
本当に道も分からず此処にたどり着いたのだとしても、また足も運ぶだろう。ふらふらと。

折り畳み自転車欲しいなあ。
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